ダイアリー
  • 2025/04/04
    (2025年4月1日(火))
    [午前] 政調 新しい資本主義実行本部 物価上昇に合わせた公的制度の点検・見直しPT
    駐日タイ王国大使との意見交換会
    [午後] 安全保障委員会 理事懇談会
    代議士会
    本会議
    地方組織・議員総局 地方議員勉強会
    衆議院議員中野英幸先生 御母堂様お通夜

    〈本人〉
    『南海トラフ地震の新想定について』
    (以下、長文です)

    3月31日、政府より南海トラフ地震の新想定が発表されました。想定死者数は約29.8万人(前回約33.2万人)と引き続き深刻です。
    因みに、高知では約4.6万人。前回の約4.9万人から3,000人減。これについて、数々対策したのに少ししか減ってない、とのお話をチラホラお聞きします。事は複雑で、これはある意味正解で、ある意味間違いでもあります。
    そこで、私なりに、政府へのヒアリングを基に、主に津波関連について解説させて頂きたいと思います(因みに、以下の点は他の県でも同じだと思います)。
    本件には、以下①②の通り、明暗両側面があります。則ち、

    ①冷静に受け止めるべき点
    【県別の実態の反映について】
    今回の想定は国レベルでの傾向を把握するためのものであり、地域毎の実情は充分に反映されていません。例えば、高知の津波避難に関しては、大型の避難タワーは計算に反映されていますが、避難の主力となる1445箇所の避難路、避難場所は、小さな道でもあり、充分に反映されていません。
    従って、前回もそうしたように、県としてよりきめ細かく実情を反映した想定を独自に計算する必要があります。

    【早期避難率の想定について】
    今回の想定では早期避難率(警報など待たずにすぐ逃げる人の割合)を20%としていますが、これが70%となれば死者数は約7割減るとの計算結果となっています。
    言うまでもなく、施設がなければ早く逃げても助かりません。この間、津波避難タワーなど避難施設が整備され、避難率70%であれば死者数は約7割減るとの計算結果になっています。
    逆に、施設があっても早く逃げなければ意味がありません。今回の想定は、避難率20%時の厳しい想定を示すことで、早期避難の重要性を改めて示したものと言えます(20%ならそうなる、ということであり、現実に20%と見込んでいる、ということではありません。)

    因みに、高知の連年の県民世論調査から推定される早期避難率は、今回の想定より遥かに高い70%。これまでの啓発、訓練の成果と言えますが、これに満足せず、限りなく100%に近づける努力が必要です。

    ②重く受け止めるべき点
    【浸水範囲について】
    今回、各地の地形をより正確に計算に反映した結果、浸水面積が約3割増える、との想定が示されました。これは脅威です。どこがどれだけ増えたか、よくよく吟味して新たな対策を講じる必要があります。

    【避難速度について】
    今回の想定では一人一人の避難速度をよりきめ細かく設定しています。前回は一律に時速2.65㌔。今回は、高齢者の場合は平野部で平均1.89㌔、傾斜部では同1.20㌔などとされています。高齢化の進展により、避難速度が全体として遅くなってきていることを反映したものと言えるでしょう。これも深刻に受け止めるべきことです。

    以上2点の結果として、現在の避難施設の配置では、密度が不足する地域も出てくる可能性があります。重く受け止めて新たな対策に繋げる必要があります。

    因みに今回新たに【災害関連死者数の想定】も出されました。最悪の場合は約5.2万人。道路啓開、支援物資の搬入、災害時医療救護など応急期の対策を一層強化する必要性が示されたものです。この点も深刻に受け止め、今後に活かしていく必要があります。

    今後、高知県では今回の国の新たなモデルを使って、一年ほどかけて県独自の想定を計算するとしています。①と②のどちらがより強く反映されるか予断を許しませんが、出来る限り実態を反映したものを作り、今後の防災対策に生かしていく必要があります。

    国も、今回の新たな想定を踏まえ、応急期の対策も含め、対策を更に強化する予定です。
    私も自民党国土強靭化推進本部・南海トラフ地震対策小委員会の事務局長として、政府の新たな対策の立案と並行して、しっかり検討を重ねて参ります!